news:非嫡出子(婚外子)の高裁判断

非嫡出子(婚外子)に関する高裁判断があったそうです。

ニュースによれば、、、

結婚していない男女に生まれた子(婚外子/非嫡出子)の相続分を嫡出子の半分とする
民法の規定の違憲性が争われた家事審判の抗告審で、
大阪高裁が法の下の平等を定めた憲法に違反するとして、嫡出子と同等の相続を認
める決定をしていたことが分かった。
この民法の規定をめぐっては平成7年に最高裁大法廷が「合憲」と判断。
判断は小法廷でも踏襲される一方で、個別の裁判官からは「違憲」とする反対意見も
相次いでいた。非嫡出子規定をめぐり、大法廷決定以降、高裁レベルで違憲判断が
示されたのは異例。
決定が出たのは20年12月に亡くなった大阪府内の男性の遺産相続についての審判。
嫡出子3人と非嫡出子1人の配分をめぐり、大阪家裁が民法の規定通り、非嫡出子を
嫡出子の半分としたため、非嫡出子側が抗告していた。
決定理由で裁判長は、非嫡出子の相続格差を「法が差別を助長する結果にもなりかねず、
慎重な検討が必要」と指摘。大法廷決定以後、
(1)婚姻や家族について国民意識が多様化した
(2)戸籍や住民票で嫡出・非嫡出を区別しない表示が採用された
と述べ、「非嫡出子との区別を放置することは、立法の裁量判断の限界を超えている」
とした。(2011/10/4)

 

まだこのサイトには記事をアップしていませんが、夫婦別姓(事実婚)にとって婚外子の
問題は無関係ではありません。というのは、夫婦別姓では婚姻届出を行わず、
子をもうけることになります。つまり、法的には婚外子となってしまうのです。

婚外子と嫡出子の間では法定相続分に差があります。
(もちろん、婚外子ばかりが相続人の場合は差は発生しません)
相続人の中に婚外子と嫡出子がいる場合でも、遺言があったり、
相続人間で合意が得られれば、等分に分けることが可能です。

この判断が定着するのか、法改正につながるのかはわかりません。
現状で夫婦別姓(事実婚)を選択する場合は、上のようなことに留意して、
回避手段をとっておくことをおすすめします。

(水口)

追記:「夫婦別姓の子供」アップしました。

http://www.22bessei.com/circumstances/kodomo/